深い霧の森の小屋のロッキングチェアー
揺れる木々をしーっとなだめ
黙り込んだシルクハットの男は煙たい表情
回る目玉フラフラと夜毎うろうろ路頭
さ迷う模様の烏合の衆は遠のく
荊縛り威張り散らす魔女の森が誘う
いくら止めようと魅入られたようで拘束されたも同然
正気保つ者は呆然 禍々しい艶めいた音色
嘲笑い さもありなん まるで魔女の狩場
しかしこれは実に危ない病
診療所の者でさえ塩梅が辛い
恐いと湧いた Twilightなゴースト
思い込みに犯され自我をロスト
こんがり焼けた疑心に狂気のスパイス
邪悪な思想にされた支配
憎しみと怒りが覆うまでわずか...
人知れず心ざわめく 仁恕はやがて裏返り
煮える釜の奥底 溢れだす秘め事にも似た感情
花は枯れふわり落ちる 錆び付いたオルゴールのように軋んだ
un deux trois 吸い込まれていく渦中
結わえたはずの視えない糸 絡まるなど容易く
気付いた頃にはもう プツッと音をたてた後
足並み揃え踏み入れた 薙ぎ払う荊
無情に揮うシルクハット その眼は人のそれではない
別段特筆すべきでもない 人知れない真相故もがき
不可侵を侵し 恐怖心溶かし 辿り着けばおどろおどろしい
いかにもな館をねぶるように相対し開いた扉の先
冷酷な温度の楽器が笑う まるで魔女のカーニバル
溶けないキャンドルが照らす大広間並ぶ
ガラスケースに入れられた 見覚えある面影の人形
在りもしない幻想はすくすく育つ
まどろっこしい情けはない 鼓膜震わす奮え
最早取り付かれた悪魔のシルエット
Massacre, MoMoMotherfu**in¥ Witch
理由は不要 Give me your 尊き Everything
小賢しいスペルには閻魔様の舌抜アッカンベー
進撃するは矢の如し Swiftly, Shifty Witches
雄叫び猛るアカペラに断末魔のコーラス
血塗られたフォーカス 見下ろされた主様へ
手向けの花はバラがよいか 頭もいだ額に飾る
ひらひらと狩る 愛撫かのように丁寧に剥ぐ
哀れなり 憶測に踊らされた いまや人ならざる者
不毛で不幸なワルツ もう終わりにしましょう
血湧き肉躍った悲劇 それはとても呆気なく幕を下ろす
疑心と憶測に支配された人の心は甚く脆い
病とはなにか 他愛無い勘ぐりすら気が触れるまでに昇華
病とは 自身に問うてみるがよい ほら
相容れぬ表裏重ねる 貫く真実こそ無慈悲
翻る盤上 誰一人望むことのないラスト
物語る詩を捧げる ざわめいた森が眠る頃に紐解く
sept huit neuf 誰も知り得ないエピローグ