別れの朝 ふたりは
さめた紅茶 のみほし
さようならの くちづけ
わらいながら 交わした
白いドアを 開いて
駅につづく 小径を
何も言わず 歩いた
言わないで なぐさめは
涙をさそうから
触れないで この指に
心が乱れるから
やがて汽車は 出てゆき
一人残る 私は
ちぎれるほど 手をふる
あなたの目を 見ていた
ルルル……
あなたの目を見ていた