長く細い道を歩く
日夜進む
自分の状態を知らず
生まれ落ちた瞬間
同時に歩き始めた
二枚扉の宿で
眠る時さえ歩く
残るための理由を探す
逝った人がいつも見える
四十九年この道を歩いた
野に山に砂漠に
里心を引いたようだ1
深く考え込めば
遠くように見える
一分だけで終わる
道を日夜歩く
この状況にヴェイセルは驚く
泣いたり笑ったり
端に着くために
長く細い道を日夜歩く
1. 風邪を引くように