真っ新自由帳にきみのエゴを挟んで透かした 透かしたから
どこかで貰ったボールペンを握ってなぞった なぞったのだ
わかりにくいな わかりにくいな 線を引いて間違っては
あたしの言葉をなくしてしまおうと思ってしまったのだ
真っ白自由帳できみの夢を覗いて揺らいだ 揺らいだから
あたしのこころをそっと置いていこうと思ってしまったのだ
ただ、間違わぬようにしていた
ああ、すかすかのキャンバスに現れた影を
なぞっていけ なぞっていけ
きみの言葉をあたしにしたいからさ
その通りにしただけだったのに…
真っ新自由帳できみとあたしを重ねたから
露わになった隙間と隠せなかったずれをぬりつぶしては
ただ、間違い探しをしていた
ああ、きみのゆめうつつに潜んでいた影を
なぞっていけ なぞっていけ
きみの言葉をあたしにしたいからさ
その通りにしただけだったのに…
震えた線は忘れ去られるのだろう
雨に濡れるまま 曝されるまま
消えないくらいがちょうどいいという風に
捲ったページにしみこんで
ただ、間違わなかっただけだった
ああ、すかすかのキャンバスに現れた影を
なぞっていけ なぞっていけ
きみの言葉はとても綺麗だから
その通りにしただけだったのに…
なぞっていけ なぞっていけ
きみの言葉になれなかった、
あたしの真っ新にひとつ滲んだ言葉は
疲れ果て もう見る影もないな
その通りにしただけだったのに…
あたしは間違ってよかったのに。