銀行に預けた日々
数えては眠りにつく
彼がみる意味のない夢は
ほんとうに意味がなかった
底なしに
味気のない朝食をとり
水気のないオレンジを切る
象れない想いも同じ
彼らしい手際の良さで
切り離す
ドアをあけて
エレベーターに乗って
彼は想う
訪れる死を想う
暗がりに預けた肩
疲れきり上着を脱ぐ
唯一残った彼のユニーク