海で溺れて砂漠で乾いて 都会のジャングルで叫ぶ
見えないくせに存在している 愛だとか罪だとか
どんな大きな鳥にだって 想像よりは高くは飛べない
空しい野望 美しい絶望 それを包む愛情
と、いう話さ
人は人が好き 人は人が嫌い 涙は愛が好き
時計の針が前に進めば 時間となって行く
どんな小さな虫にだって 想像よりは小さくなれない
貝の殻を耳に当てたなら 潮騒の音が聞こえる
と、いう話さ
紙が風に飛ばされぬよう 小石を乗せつづける夢を見た
夕暮れに伸びた影が 夏の石段に焼き付けられてる
少しずつ浅くなって薄らいだ
抱いた腕の中で静かになってゆく女がいる
言葉が口の真ん中で 滑らかに泳ぎ始める
痩せたフレーズでも 優しい眼差しをしてくれる
心にレントゲンを透かしてる 何を思っているのか
と、いう話さ
壊されて溶けていった 頭の中で消えたものがある
彗星の軌道をして 慣れた円を描いて戻って来る
悪戯の紙飛行機 空を舞う
紙が風に飛ばされぬよう 小石を乗せつづける夢を見た
夕暮れに伸びた影が 夏の石段に焼き付けられてる
少しずつ浅くなって薄らいだ