悲痛を抱えた
ことのない人に
時間は足早
過ぎ去るのでしょう
時の針は遅く
雪も風の日にも
いつでも、つきまとい告げます
あなたはいないと
何処にいても
春の儚さを
そして喪失を
知らない人には
わからない痛み
私は尽きはてて、すべてに
神も、憎しみにも、背を向け
誇れるものもなく、さながら
哀しみそのもの…
暗闇そのものなのです
せめて私がもう一度
あなたの顔を見ていたら
遠くからでも幽(かす)かでも
翳(かげ)に気づいていたのなら
それでも
再び目覚める者へと
「希望」は託されるのです
そのため血を流そうとも
この世でもう会えなくとも、そう信じましょう
だから私はここにいるのです
片羽が死を告げていても
だからもう動かないのです
あなたの心は…
私の悪魔が
牙を剥き出して
引き裂いてしまう
細すぎる声は
献身的だった
私の天使たち
そして今、見知らぬ私が
迷い道の中、暗闇に寄り添うのです…