何度でも消しては繋いで
届かない言葉をしたためる
渡せない手紙の中には
ほら裸のままの私がいる
壁の絵にはアジサイとカキツバタの香り
さよなら、聞こえない音を伝って
閉じた目に映してる
見えないはずのものばかりを
いつの日もあなたには
麗しいご加護があるようにと
祈るの
重ねても重なり合わない
セロファンの上でトレースした
きれいなものからね、きっと壊れてしまうから
優しくくるんで胸にしまって
閉じた目に映してる
見えないはずのものばかりを
てのひらの淡雪が溶けるから瞬きもできずに
さんざめいた冬の空
かざす両手は白い宇宙
あのね、私は弱いから
何もこわいものなんてないよ
閉じた目に映してる
見えないはずのものばかりを
いつの日もあなたには
麗しいご加護があるようにと
祈るの 祈るの