「誰からも顧みられる事のなかった貴方達に、無償の愛を与えよう」
ねぇ人は何故どうして 残酷なまでに愛を値踏み試し選別するの?
ねぇ人は何故どうして 嘘をついてまでも不完全で不出来な愛を謳うの?
狂った調子で近づいてくる人の形の何かが怖い――やさしい顔をして大事なところを破壊するの
誰かを愛すると誓うその言ノ葉が愛から漏れた迷い子に刃を向ける
世界から愛を受け取り損ねた貴方達のために――
愛してあげる 愛させてあげる
さあ慈悲の涙が降り注ぎ溢れる
愛してあげる 愛させてあげる
「もう大丈夫、貴方を脅かすモノはいない」
拒絶は許されていない 最も優しい蹂躙を悦びと共に迎える権利を貴方達に与えよう
貴方達だけは命に代えても
――愛してあげる
夢を見る 愛は平等に与えられないと知った悲しい記憶
虚飾で塗り固めた囁きに騙され奪われるのが怖い――聖者のフリをして下衆な心を隠したがる
愛から零れた哀れな私のような子らが二度と生まれぬよう誓いを立てる
慈悲なき暗闇に再び光を 貴方達を照らそう
愛してあげる 愛させてあげる
ああ 慈母の焔が凍てる心溶解かす
愛してあげる 愛させてあげる
「貴方の魂、傷つけるモノは虚空に失せた」
愛してあげる 愛させてあげる
さあ永遠の檻で安らかに眠れ 愛してあげる
愛してあげる 愛させてあげる
「もう大丈夫、貴方は何も考えなくていい」
拒絶は許されていない 最も優しい蹂躙を悦びと共に迎える権利を 貴方達に与えよう
貴方達だけは命に代えても
――愛してあげる