裏庭に立っている私の大事な木
木陰でのんびりするのが私の癒しの時間
だけど最近困ります この木は大ピンチ
武闘派のカッパにサンドバッグにされているのです
この木を守らなきゃ でもあんな化け物
妖怪ってだけでもうバリバリ不気味なのに
悪夢のように隆起した 狂気の筋肉群
あの体型じゃ善良な公務員でも怖い
弱点を調べてみました
鉄・猿・鹿の角
鉄の柵を立ててみました
奴はガタガタ震えましたが
続行!パンチ!キック!チョップ!
精神面まで屈強だ
ピカピカに磨く余裕すら見せた!
タフで武闘派のカッパ
トレーニングは止まらない 止められない
「組織め……!」って何?
何と戦う誰なの?
だけどビビってちゃダメ
私がブチ追い払ってあげなくちゃ!
次の策に行こう 心して去ね!
野山に分け入りボスザルと対峙して
タイマンを張って舎弟に引きずり下ろしました
一晩中あの木の警備をさせました
翌朝ボスザルはド惨めに気絶してました
鹿を捕らえまくり
角の形に重ねてタワーにしたら
呆然!唖然!萎縮!躊躇!
それでも心は折れない
角を装備して完全体になった!
タフで武闘派のカッパ
トレーニングは止まらない 止められない
「政府め……」って何?
敵は国家の闇なの?
私が何をしても
逆にどんどん強くなる 無敵のカッパ
もう最後の手段!心して去ね!
勇気を出し言ってみせるのです
「いじめないで!」
小動物の私じゃ
ボコボコにされるかもしれない
声も足も震えるけど でも
大切な木 守ってあげたいから
タフで武闘派のカッパ
トレーニングの手を止めて 頭を撫でた
「勇敢な少女よ」
そう呟いて消えてく
木は守れたけれど
弱点を克服した無敵のカッパ
野に放たれました
注意喚起のためにも
配信頑張ります