まだお前は若い
夢中になり過ぎて
愛が何だかわからないのだと
パパはいう
あの男に愛を
ささげる値打ちなど
ほんのかけらも見つけられないと
パパはいう
いいえ私 今度はパパに
背中を向けて 出て行くつもり
これがきっと 最初で最後
パパにそむいてみるわ
蝉しぐれがきこえ
あゝまた夏が来た
白い道路に長い影法師
落ちている
心をきめかねて
何度か行き戻り
愛にすべてを賭けて生きたいと
思うけど
きっとパパは 今頃ひとり
パイプ煙草 くゆらせながら
夏の光 あふれる窓に
立っていることでしょう
これがきっと 最初で最後
パパにそむいてみるわ