静かな瞳で
微笑み浮かべ空仰ぐ
凍える指先
イビツに奏でた雪紅く
アナタを染めた
『このまま終わらせることだけが
壊れたオマエの優しさだ…』と嗤う
吐息に凭れるアナタは
背に刺したナイフを羽に見せ
ボクを抱きしめる
消せぬ痛みは運命
罪の継承
月影に寄り添い
繰り返す罪に悶え叫ぶ
見開くアナタの眼に浮かぶ涙で気づく
誰か殺めてくれ…と
『 叶わぬ願いなど無意味だ…』と
崩れるボクの頬を指でそっとなぞる
言葉をいくら並べても
滅てくアナタの心にはもう届かなくて
紅い涙の調べ
月夜の寂寥
奪われたくなければ目を背けるなと
泣くボクに微笑む
『許されぬ罪とこの罰をただ背負って飛べ…
どこまでも高く…』
─ この手で終わらせることだけが
ボクが最後にできることなの? ─
夜空を優しく見上げるアナタの
零した涙がもう冷たくて
眠るアナタを眺め
罪の継承