女一人の住まいにしては
私の部屋には色がない
薄いグレーの絨毯の上
赤いお酒をこぼしてみよか
波紋のように足許に
涙のあとが広がって
酔えないよ 酔えないよ
六畳一間の 面影平野
私一人が眠るにしては
大きなベットは邪魔なだけ
緑に腰かけ背中を丸め
過ぎた月日をひも解いている
足の踏み場もないほどに
悲しみばかり散らかって
危ないよ 危ないよ
六畳一間の 面影平野
最後の夜に吹き荒れてった
いさかいの後の割れガラス
修理もせずに季節がずれた
頬に冷たいすきま風
虫の音さえも身に染みる
思い出ばかり群がって
切ないよ 切ないよ
六畳一間の 面影平野
切ないよ 切ないよ
六畳一間の 面影平野