I'll be waiting for your love
「何度奇跡を待ったのでしょう」
Oh...
二人で植えた庭の木が
今年も鮮やかな実をつけた
鼻歌交じりの水やり
もう還らぬ日々の木漏れ日
二人で重ねた月日と
同じ分だけ一人で生きた
最後に託された言葉
守れるほど強くはなれない
欠かさず手入れして並べても
輝きはしないよその指輪
「ねえ、どこにいるの?」
I'll be waiting for your love
何度奇跡を待ったのでしょう
町の店先 人ごみ 待合所 交差点
探してしまう
I'll be waiting for your love
何度奇跡を待ったのでしょう
君と似た髪 残り香 服の色 話し声
目で追ってしまう
もういいかい?
−まだだよ。
もういいかい?
−まだだよ。
Oh...
いつからだろう庭の樹に
一つしか実らなくなったのは
お互い年老いたようだ
最後まで寄り添ってくれるかい
一緒に暮らそうって泣いた二人の
隙間を吹き抜けた季節の風
「ねえ…そこにいるの?」
I’ll be waiting for your love
何度奇跡を待ったのでしょう
さらう陸風 朝凪 海風 夕凪
移ろいでしまう
I’ll be waiting for your love
何度奇跡を待ったのでしょう
君のぬくもり やらかさ 愛しさ 儚さ
消え去ってしまう
もういいかい?
−まだだよ。
もういいかい?
−まだだよ。
苗木を支えた横顔
湿った土の香り
陽射しは歌い
青々と草花が踊った
鳥たちが種を運び
新たな土地で芽吹く
それでいい
そう…それでいい
不意に手を空にかざし
見上げた枝に一つ
どんな宝石よりも
鮮やかな色が指輪に灯る
そういえばあの日の君も
こうして見上げていた
きれいだった
そう…きれいだった
I’ll be waiting for your love
何度奇跡を待ったのでしょう
こんなに深く愛した 人はもう二度と
現れないでしょう
I’ll be waiting for your love
何度奇跡を待ったのでしょう
名前を呼んで 頷き 現か幻か
手を取ってしまう
もういいかい?
−まだだよ。
もういいかい?
−まだだよ。
もういいかい?
−まだだよ。
もういいかい?
−もういいよ。
もういいの?
−もういいよ。
もういいの?
−もういいの。
もういちど?
−もういちど。
もうにどと?
−もうにどと。