青い空さえ 小さな谷間
日暮れはこぼれる 涙の夕陽
姿変れど 変わらぬ夢を
今日も歌うか 都の空に
ああニコライの 鐘がなる
きのう花咲き 今日散る落葉
河面(かわも)に映して 流れる月日
思い出しても かえらぬ人の
胸もゆするか 雁啼く空に
誰が読んだか 悲しい詩集
頁をひらけば 出て来た手紙
恋に破れた 乙女は今宵
何を祈るか 暮れゆく空に