恋の涙か 蘇鉄(そてつ)の花が
風にこぼれる 石畳
うわさにすがり ただひとり
尋ねあぐんだ 港町
ああ 長崎の 長崎の女(ひと)
海を見おろす 外人墓地で
君と別れた 霧の夜
サファイア色の まなざしが
燃える心に まだ残る
ああ 長崎の 長崎の女
夢をまさぐる オランダ坂に
しのび泣くよな 夜が来る
忘れることが しあわせと
遠くささやく 鐘の音