海岸線は半透明
カモメが鳴いた
ノイズまみれのラジオが歌うよ
結構前の話
世界が全員喧嘩して
僕らは上手く歩けない
数年前のヒットソングが
無限に流れるヘルツがあって
全人類おそらく最後の歌を
流してるわけですが
最近ノイズがうるさくなって
調子が悪いみたいだ
次の歌はどうしような
君の耳にも届くような歌は
もうこの星に一つもない
誰も居ない街 誰も居ない空
世界は二人だけかもしれないね
数年前の夜の
空は紅色
メイデーさながらうるさい合図で夜が明けたよ
全部昔の話さ 二人は今日も海岸線
途切れ途切れの歌と空さ
夕が落ちる前どこへ行こうか
君とサイダーと大冒険だ
本当はわかっていたけど
僕は秘密にしたまんまだ
君の銀色のレースみたいな
髪が透明になって
透けた落陽 時を告げた
君がそんなに笑顔でいるから
明日も晴れる気がしていた
歌が続いたら藍が続いたら
世界の果てに君を連れてこうか
放っといたって愛してたって
絶対僕らは消えてしまって
じゃあ全然寂しいなんて無いや無いやきっとそうだ
そうやってずっとずっと逃げていた
夏が終わることを隠していた
君が好きな歌 好きな場所
笑い声とか香りさえも
忘れてしまうよ
忘れてしまうよ
もしも全てが巻き戻せるなら
夏の終わりに何をしよう?
君が笑ったら僕が笑ったら
世界が思い出すかもしれないね