菊千代と申します
白いうなじに揺れていた
ナイトクラブの青い火を
抱いて踊ればやさしい肩が
なぜか悲しく なぜか悲しく
震えてた 震えてた。
このままでいつまでも
二人過ごした赤坂の
霧のホテルの恋いの夜
燃えたあなたのいとしい頬が
いつかさびしく いつかさびしく
濡れていた 濡れていた。
みんな忘れてお仕事
たった一夜で消えた人
甘くせつない移り香だけど
そっと残して そっと残して
霧の中 霧の中。
菊千代と申します。