あの頃私たち十七の少女だった
歌うことが好きなだけの何も知らぬ 子供だった
初めて日劇の舞台を踏んだ時
私たちはふるえすぎて歩くことも 出来なかった
互いのドレスを 互いににぎりあい
ドレスを手あかで汚してしまった
あれから月日は 流れたけれども
いつでも手をとりあい はげましあった
愛する人に出逢い 愛されることも知って
それでもなお その愛をたち切って泣いた事も
歌うことと 踊ることの稽古のくりかえし
傾けた情熱は 何のためだったのだろう
何かに糸ひかれ 目かくしをされたまま
私たちは唄って来た 最初から最後まで
歌うことが私たちの生きているあかしだと
素直に信じて 声かぎり唄ってきた
何かに糸ひかれ 目かくしをされたまま
はじまった私たちの 不思議な一日が今
新しい朝を迎え 終ろうとしている
もっと不思議な 素晴らしい一日のために
さよならよき友 さよならよき人よ
二人で一緒のあいさつは これが最後
さよなら姉さん さよなら妹
二人で一人の 人生ともお別れ
さよならよき友 さよならよき人よ
二人で一緒のあいさつは これが最後
さよなら姉さん さよなら妹
二人で一人の 人生ともお別れ