めくらの男は静かに見てる
自分の似顔絵描いてもらって
似てるとひとことつぶやいている
あなたの目と目よ涙でにじめ
病の男は淋しく見てる
あまりに薄い日めくりの紙
つきそう子供はたじろぎもせず
あなたの体よ天までとどけ
眠れぬ男はぼんやり見てる
明日と呼べない自分の朝を
たばこの煙は線を描いて
あなたは息づく事がないのか
歌えぬ男はおびえるばかり
明日の仕事は南か北か
ここまでおいてと誰かの声が
どこまでゆくのだ貧しい足で