かるく麻酔を打たれたくらいの速さで
僕の夢は深い場所を抜けて行く
心理ゲームのような景色に放り込まれたようだ
街はどこも罠をかけてるようだった
通りを映すミラーの中では
自分の顔が少し食い違ってる
腕の時計も リズムを無くしかけてる
ここの景色じゃ匿名希望の人達が溢れ
時間ばかりが女の肩を
滑り落ちた肌着のように乱れ進んでる
異邦人を誘う 子供の手に引かれてみる
ひとつも迷わず君の手に任せてみる
「ほらたくさんのいろんな人達が
今日もミスジャッジで あんなにもめているよ」と
夜明け近くで 子供が笑いかける
ここの景色じゃ匿名希望の人達が溢れ
人を愛することでさえも
ときには生きる弱みに変えてしまってるらしい
間違えたように囁いてみる
愛の言葉を 呟いてみる
ここの景色じゃ匿名希望の人達が溢れ
馴染めないまま川を渡る
僕の背中を不思議な顔で朝に帰した