冬の匂い
風の声に耳を澄ます
聴こえてくる
君の声が 優しい歌が
ふざけ合って 笑い合って
何度も喧嘩(けんか)したけど
綴(つづ)る声はいつも優しいから
気付いてあげられなかった
抱きしめたい 君を
ただ一度だけ
もう会えないこと、分かっていても
後悔なんて ちっぽけな言葉では
片付けられない 心の楔(くさび)
君がくれたのは 幸せの時間
君がくれたのは 優しい笑顔
君がくれたのは 戻れない過去
君がくれなかった
二人の未来・・・
あれからもう
どれくらいの冬を越えただろう
二人で植えたこの花も
何度 暖かい春を巡り・・・
この芽がやがて
大きな木へと変わっても
変わらない 君の姿
あの日の笑顔が
心の一番奥に 楔(くさび)となって
打ち込まれたまま・・・
僕があげたのは やすらぎの日々?
僕があげたのは 涙の欠片?
僕があげたのは あの日の思い出
僕があげられなかった
君との今
どうしようもなく 寂しい夜は
君の歌声を思い出すよ
どうしようもなく 泣きたい夜は
君のくれた歌 歌ってみるよ
かなしい うたには
したくないよ
かなしい うたには
したく ないよ
愛する人よ どうか安らかに
永遠(とわ)の楔(くさび)の中 眠り続けて
君がくれたものを
僕があげたものを
ずっとこれからも
忘れないよ
忘れないよ、君の声を・・・
今も此処(ここ)に、
此処(ここ)にいるから・・・
ずっと君を・・・
アイシテルヨ・・・