水面を 彩る 極彩色
波紋の 歪みに 音もなく
とろりと よどんだ 視界の中
沈む きみの手 白い肩
蝶も凍る 青金石の 海の中 深く根付く
花を求めて 融けてゆく
ふるえる瞳 爪の先から
こぼれるソレは 何色?
ねえ
花はどこだい? どんな色? きみとどちらが 綺麗だろう?
ねえ
待つよ いつまでも その瞳 その髪が 海となるまで
日ごとに 水面は 色褪せて(今 過去 夢 嘘 虚)
ついには モノクロ 残らない(赤 青 夢 嘘 虚)
いやに 澄み切った 視界の奥(明 暗 夢 嘘 虚)
残像 きみの香 その笑顔(想イ出 夢 嘘 虚)
(君 贈 ハナムケ)
兎も怯える 青金石の 海の底 花の在処は
わからないまま それでいい
開いた唇 口づけを落とし
真っ赤な花を 咲かせて
ねえ
ほんとうのこと 教えるよ 花はもうほら この手の中
ねえ
だから 戻ってよ その身 その骨を 海に還そう
ねえ
ほんとの花は 最初から ここにあるんだ ごめんね
ねえ
僕も 今すぐに 行くよ
君と 在りもしない 花を探しに
ねぇ
花は何処だい―――?
ねえ
待つよ いつまでも その瞳 その髪が 海となるまで