降り続く雪の中
ただ一つ響く声
「この街は寒すぎる」
それを誰に伝える?
哀しみを忘れても
暖まることは無く
寂しさを忘れても
また長い夜が来る
いつでも何かに怯えては
自分の脚を雪で隠し
走れることさえもいつかは忘れてしまう
闇を舞う雪の中
ただ一つ霞む声
「どの星も遠すぎる」
落ちては願っている
憶えていた空の形も
掴んでいた月の影も
全て、全て溶けてしまえば?
雪が泣いている
色の無い世界を往く
何も無い世界を
雪の様に白く在りたい
そんな夢に溺れて眠る
いつか、いつか・・・
またそれさえも溶けてしまえば?
雪の様に暖かな場所
そんな夢に溺れて眠る
変わり果てたお前の上に
青い花束を・・・