どれだけの日を彷徨ったのだろう。
どれだけの人を見送ったのだろう。
誰も知らないこのキャンバスに、
白の絵の具で想い描くよ。
壊れていくの。廃れていくの。
無くならないと思っていたよ。
離れていくの。忘れていくの。
淡い記憶も、甘い言葉も。
ピンク色を滲ませたけど、こげ茶色には馴染まないよなぁ。
どっちの色も、君が好きって教えてくれた色だよ。
もしも時が戻せるのなら。また君と此処で逢えたなら。
そんな事をまだ思ってる、弱い僕が居た。
乗り込んだ電車はきっと片道で、
帰りの切符なんて持ってなかった。
ずっとそこにあったココロの居場所は、
無くなって。泣くなって、そんなん無理で。
帰り道、一人。星空が綺麗。声を落としたようだ。
向かうのは、一人。想い出に二人。歌が聞こえてきた。
「ハローハロー」そんな柔らかい声が響いた気がした。
大切な君に、お別れを告げる時が来たようだ。
涙色を滲ませたけど、星空には馴染まないよなぁ。
だけど今だけ、どうか今だけ、泣くことを許してください。
もう時は戻せないけれど、また君と笑い合えたなら。
その時はもう、すれ違う事のない二人でいようね。
星が道を示して、帰り道を照らした。
きっと戻る事ないこの道を後にする。
「もう一度」なんてさ、言える訳もないから、
どうか世界一、幸せになれ。
もう二度と戻れないけれど、またいつか笑い合えるよね?
その時までに、僕のだった君にサヨナラするから。
その時はもう、傷つけあう事ない二人でいようね。