クローバー
確かな矛盾が連なってさ
足元に転がり落ちる瞬間に
根を張った悲鳴が躊躇なく追って
言い訳をタダで飲み込んだりするんだ
光射す風景を この芽は拒むんだ
また居場所 失ってしまったんだって気付いて
一つ葉を欲しがって ないまま傾いた
その上で手に取ってしまった体温
運命から ただ本当を奪って生まれて
それを許した 雨
引っ掻いたら その体温は血になって流れて
「クローバー、見えるかい」
どうしたって矛盾を貫くだろう
足元に溜まり残る瞬間も
根を張った理由を手の平に問う
言い訳はここで弱音を吐き出した
陰りだす風景を この芽は好むんだ
まだ居場所 見付かっちゃいなかったって気付いて
一つ葉を蝕んで誰かに傾いた
その上で手に取った腑甲斐ない体温
際限なく黒い紋様を持って生まれて
それを許した 雨
俯いたら その体温は寄り添って流れて
「クローバー、痛むかい」
「どうしたんだ?」
矛盾をずっと待っても
僕だけは拒んで望まないんだ
一つ葉を欲しがって ないまま傾いた
なのにまだ消えちゃえと思えない体温
僕がまた一つ本当を纏って笑えば
それを讃えた 雨
躓く度この体温は血になって流れて
「クローバー、解るかい」