カナリア、揺れた肩、喉が枯れたんだ
五月が終われば顔を忘れる
革命が始まり娼婦は母になった
たとえば君が死んだならわかるだろう
絵の具にこの記憶が溶けて血を隠す
僕は昨日ピエロの夢を見た
君はこめかみに今銃口を押し付けた
羊の群れの中で産まれた僕の子供へ
この目が潰れてしまっても
この手が腐ってしまっても
心が侵されてしまっても
二人が間違ってしまっても
注射器から溢れ出す液体と
褪せた写真の束、ウサギの目、醜く変わる
たとえば君が死んだなら変わるだろう
地図にこの体が溶け出して街になる
君のスプーンの持ち方をまだ思い出せないんだ