大洋を抱いて
小鳥たちを連れて
雪の国から帰ってくる
ほのかな冬の残り香
遠くから君の声が遠ざかる
砂上のお城のように
それは風に乗って、旋回し、翼を広げ
灰色の黎明の中の
虹の架け橋へと急ぐ
春を知らせるために
ゆっくりと小鳥たちを
沈んだ島の岩の上に下ろして
君の吐息が遠ざかる
遥か山の奥から
静かなるかな、大洋