あの山かげにも 川邊にも
尊き血汐は 染みてゐる
その血の中に 咲いた花
かぐわし君は 白蘭の花
朝に夕べに 語りつゝ
泪で眺める 遠い丘
知らずや君よ 心にも
眸にも咲く 白蘭の花
眞赫な夕陽の 落ちる頃
明日を描きて 眠る頃
希望をこめて 花園に
香りも高き 白蘭の花
嵐は晴れて 青い空
明るい興亞の 日の光
一枝摘みて もろともに
いまこそ歌へ 白蘭の歌