空を見上げたら星がなかった
そんな東京の東京による東京のための当たり前が俺を刺激している
日々無機質になっていく外の様子なんて関係なくて日々有機的になっていく
俺は冷めたコーヒーを片手にテレビに相槌を打っては
自分は違うなんて考えてるんだ
誰が偉いとか偉くないとか良い人だとか悪い人だとか
金持ちだとか貧乏だとか
そんなのどうでもいいんだけど、やっぱり心臓がむず痒くなったり
あいつのこと嫌いになったり相変わらず小さいこと気にしちゃうんだよな
そうやって苦しくなったら、
いつもは見ても何にも感じない甘いラブストーリーでも
泣けてきてしまう自分に嫌気がさしたりもするよそりゃ
今日はあれしようこれしようなんて志がいつの間にか曇ってしまった
いつからだっけ
わからない
わからないから怖いんだけど
自分に一番優しい自分のせいで妙な安心感を得ている内は
本当のことなんてわからないんだろうな
わかるはずないんだろうな
内面剥がして心見せる
それが東京
俺の東京
某東京
意外と人生は面白いなんて言ってるおっさんにだけはなりたくない
牛丼屋のカウンターでビール飲みながら泣いてるOL には絡まれたくない
俺は普通なんだけど普通じゃない
そんな大人になりたかったんだ
1Kでバストイレ別で64000円が安いなんて感覚に慣れるとは思ってなかった
満員電車から吐き出されるのは仕方ないから遅刻したって
罪悪感を感じない学生になるなんてもっと思ってなかった
内面剥がして心見せる
それが東京
俺の東京
某東京
ここにきて一番思ったのはめちゃくちゃ狭いってことだった
東京も6畳の部屋もそんなに変わらないと思った
ほとんど同じだ
心だけは狭くならないように生きてきたつもりだけど
今後どうなるかわからない
わからないのが人生だから意外と面白い
結局言っちゃったよ
結局言っちゃったよ
内面剥がして心見せる
それが東京
俺の東京
某東京