雨の匂いがしたって言う
天気予報士気どってさ
気分はちょっと沈んでる
September
僕の夏が終わってく
天気予報は当てにならん
頼まれていた洗濯
出しっぱ
甘い甘い気持ちは
飲みこんでしまって
喉んとこつっかえた
飴玉みたい
苦い苦い思いを
溜めこんでいたから
ふとした言葉で
雨になった
花火が見たいって僕は言う
天気予報を気にしてさ
既読のまんま画面を
なぞった
僕の夏が終わってく
天気のほうも良くはならん
奥にしまった制服
出さなきゃ
少し焼けた足下
消えない夏の色
沈みかかった西日と
変わらぬ空の模様
胸の奥のつかえも
取れないままどうしよう
明日になれば笑えるかな
雨音は止まない