はまなすの咲く 砂浜に
今は波が 打ち寄せるだけ
あの人は もう帰らない
理由も告げず 旅に出た人
砕ける程に 抱きしめられ
倖せかと 聞かれたあの時
それを 愛と信じた
北国の秋は 駆け足
風も波も 頬につめたい
星ひとつ 落ちて流れた
暗い夜の 海の彼方へ
ふるえる程に 寂しいから
この悲しみ 海に沈めたい
愛も夢も 忘れて……