あの部屋の鍵を あなたはまた今日も
きっとかけてはいないんでしょう
もう戻らないよ あなたのもとには
まだ好きなのは私も同じだけど
だらしないその優しさのせい さよならさえも委ねないでよ
少しはあなたも悪者になって 二人で 決めたでしょ
いいよ
赤い糸は私が切るね あなたはきっと切れないでしょ
引っ張りあった指の痛みと 不自由こそが愛と信じた
そんな糸は私が切るね
本当は苦手なコーヒーの酸味
二つ目の角砂糖でごまかすみたいな
甘すぎる日々が蝕ばんでたのは
あなたの夢と 私のための幸せ
来週と来世の約束ばかり 来年以降の話はなくて
笑っていたくて 深追いせずに 生まれ変われないまま
いいよ
赤い糸は 私が切るね あなたはきっと切れないでしょ
引っ張りあった その反動で 突き放される 二人の距離
そのぬくもりが こぼれた笑顔が 愛の言葉が ふいの仕草が
大好きだった 守りたかった
だからごめんね 日々をありがとう
赤い糸を私が切って やっぱりこれでよかったんだと
繰り返しただ言い聞かせて 時が二人を溶かしてゆく
赤い糸を私は切った あなたは今どうしてますか
新しい糸 結んでますか
次は学んで 少し緩めに
例えば今の 私みたいに