「愛は罪になり得ない」
40歳の男は言った
13歳の少女の
両脚の間にこすり付けながら
みすぼらしいワンピースを着た彼女は
有名な歌手になることを夢見ている
けれど食べる物もギリギリ
「神様が君を選んだんだ、それが僕らの結ばれる理由
君の救世主になってあげる、君をスーパースターにしてあげる」
夜の裏通りで少女を犯しながら男が言う1
彼女はまだ知らないの、自分が宝石だと
町で一番光り輝くダイアモンドだと
5年の歳月が流れ
彼女は毎日泣いている
夢が次第に消えてゆき
もう神の存在も信じない
男は少女の幸せの
最後の一滴を涸らし 青春を全て奪い取った
そしてそれが男の気分を良くするの
神が理解してくれると男は分かっている
何故なら神もまた男性だから
神もまた男性だから
あのクソ野郎は知っているの2、彼女は宝石だと
町で一番光り輝くダイヤモンドだと
彼女は誰にも言わなかった、怖れていたから
誰も小さな町の娘の言うことなんて信じない
テカテカのワンピースと壊れた靴で夜道出かけた娘のことなんて
彼女はまだ知らないの、自分が宝石だと
町で一番光り輝くダイアモンドだと
1. Fuckは日本語の「犯す」よりも遥かに語調の強い、直截的な言葉。とは言え日本語にズバリ該当する語がなく、語感の違いを感じつつもこれ以外に訳せなかった。2. Motherfuckerは日本語の「クソ野郎」よりも遥かに語調の強い禁句(上述のfuckも同様)。然しこれもまた日本語に該当語が存在せず、このようにしか訳せない。