荒れ地に聳える古城の上
誰にも登れぬ砦に
一つの小さな窓が開く
初めて覗いた窓の外は
光も吸い込む闇色
心も翼も黒く染める
この世のほんの全ての
自由な行動さえも
世界の一握りの
彼らが監視している
出会い別れ生き死の全て
運命など信じるは愚か
見下ろした大地は遠くて
呼吸も出来ないほど深くて
悲しみも願いも叫びも
無限の闇に塞がれていく
同じ日々を幾度過ごせばいいの
初めて降り立つ闇の外は
身震いするほど広くて
小さな鼓動は熱く踊る
すべては操られた
稀代の繰り人形
世界の一握りの
彼らが動かしてる
黒く朱い扉の奥で
愚かな私たちを視てる
踏み出した大地に注いだ
私を貫く朱い光
絡んだ繰り糸はほどけて
身体は支え無くし崩れる
何選び何を信じればいいの
仰いだ夜空があまりにも
綺麗で涙が溢れていた
私が私である為に
必要なものなど何も無く
此処に私が存在している
それだけで私は私なの
全て知る為何を捨てればいいの