幻視痛みたい
ないものをあったらなんて考えて
悲しみもない
嬉しさもない
まっさらな砂漠のすな
誰かの機嫌なんてさ
天気みたいなもんだよ
傘を差して待てば良い
ほっときゃそのうち晴れるさ
あぁ檻の中は なんて楽だと
だから 決めちゃって
文句だけは 思うだろな
残ってた夢は昨日
塵にまとめて捨てたよ
ほんの少しの自己愛も
はやく さあ
ないはず
なにも きっと さきには
いままで だって そう だったろ
いのりのぶんだけ重くなる
だからそう 今 以上は 永遠 ない
シンクの染み 春先のタオル
高崎線の向かい風
スマホへの視線 文字だけ増える
レベリングの虚しさ
あぁ 僕は自分が愚かだと知ってるだけ ましさ
善人じゃない 悪でもないよ
嫌われも好かれもしないまま
当事者じゃない 傍観じゃない
曖昧な透明
あぁ これが本当の普通という事なんだ
別にこんな奴には
なりたかったわけじゃないけど
ないはず
ないはず なにも きっと さきには
いままで だって そう だったろ
おもいのぶんだけ 捨てなくちゃ
だけど まぁ
百年後は 全部ない
だからきっと 僕には
勘違い してて ほしい
たのしいふりで 笑ってよ
ごみみたいな クソみたいな 自分のまま
こんな僕になるなんて
五歳のころには思ってなかった
こんな僕で終わるなんて
十歳の僕のせいにできるな
自業自得 普通の人生
勝ちも負けもない 納得の勝利
少しだけの感傷と
あぁ 今日も良い日だったな