仄かに染みこむ香り
星のない天を仰ぐ
届きそうなほど低い雲
頭を過る記憶
ぽたぽた落ちてきた
雨なんだか涙だか
この通りを抜けたら
思い出のその場所
今日も遠回り
忘れようと思えば思うほど
そう、あざやかになってゆく
確実に記憶を消してとしても
ほら、その香りは残ってる
過ぎし日の記憶が蘇る
愛しい忘れ得ぬ人
もうすぐ一年なのね
他人になって生きた
ぱらぱら降ってきた
雨なんだか涙だか
一歩踏みだすことは
とても難しいくて一生できなさそう
忘れようと思えば思うほど
そう、あざやかになってゆく
確実に記憶を消してとしても
ほら、この香りは残ってる
特別に何もしなくたって
まだ、心が抱いたままの
その記憶 あなたが好きだった
そう、鼻先雨の香り
雨の香り